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蝶の湖

蝶の湖 名古屋市立牧野小学校 4年 Chalise Muna 情緒あふれる文章で流れるように読み進めることができました。固有名詞を、それ以外の言葉で表現するなど、たくさんの工夫も伝わりました。特に「僕」の正体が明かされていく過程がとても巧みであり、ラストの展開にも驚かされました。登場人物たちの気持ちの流れを丁寧に追いつつ、短い枚数で上手にまとめられています。 (棚園正一) 朗読:谷口真規(総合劇集団俳優館)

僕とノンプレイヤーキャラクター

僕とノンプレイヤーキャラクター 名古屋市立大高小学校 6年 船橋美羽 ゲーム・仮想世界という現代っぽいテーマで書かれており、入り込んで読むことができました。その世界に対する主人公の憧れや街の雰囲気が上手に表現できています。ラストのどんでん返しにも驚かされました。思わず読み終わった後に何度も前半を読み返してしまいました。自分の正体を知ってからのNPCの葛藤や活躍にも想像が膨らみます。 (棚園正一) 朗読:池戸慎之助(巣山プロダクション)

地球壊滅?

地球壊滅? 江南市立布袋小学校 6年 永井あすか まるでハリウッドの大作映画を観ているかのように、冒頭から緊迫感があり、とても読ませる作品でした。特にラスト一行のインパクトがすごいですね。この作品の読後感を決定づける破壊力のある一行でした。物議を醸す展開ですが、この枚数で、とてもドラマチックにまとめられています。エンターテインメントの要素がたっぷり盛り込まれており、その手腕に脱帽です!  (棚園正一) 朗読:西山 諒(人生応援劇団パンジャーボンバーズ)

和菓子の魔法

和菓子の魔法 名古屋市立廿軒家小学校 6年 稲垣花帆 まるで朝の連続テレビ小説のような心温まる作品です。日常描写が巧みで、最初の会話だけで、女三代の雰囲気が伝わってくるのが良いですね。人物描写がしっかりしているので、作中には書かれていないキャラクターの気持ちまで読者は想像する事ができます。特に主人公の一花が大人になってから当時を思い出す描写が素晴らしいです。今回はショートですが、機会があれば、もう少し長い文章の作品にも挑戦してもらいたいなと思いました。 (棚園正一) 朗読:阿武野留美子

一日に9999回回る家

一日に9999回回る家 名古屋市立汐路小学校 5年 片岡玄流 タイトルにまずインパクトを感じました!内容も発想が素晴らしく、ユーモアがあり、新作落語みたいなナンセンスさがとても面白かったです。”家が回っている”そんな奇想天外な様子を絵として思い浮かべながら読みました。メリーゴーラウンドにしたりYouTuberに紹介される展開も楽しいですね!ところで家が回る目的は何だったのでしょう?そこが大事な部分ではないのですが、つい知りたくなってしまいました。 (棚園正一) 朗読:山内庸平

赤鬼

赤鬼 名古屋市立平針中学校 1年 山岸雛菊 赤鬼に追いかけられる描写が上手く、迫力があります。主人公の気持ちに引き込まれて、読みながら一緒にワクワクでき、後半の不穏な描写も手に汗握りました。最後が「夢だった」で終わるのはよくある展開ですが、「夢でよかった」と心から納得させてくれる作品でした。  (奥山景布子) 朗読:カズ祥(劇団あおきりみかん)

あの夏、君は笑顔だった

あの夏、君は笑顔だった 名古屋市立久方中学校 2年 田中麻琳 登場人物二人の心の変化がとても丁寧に、うまく描かれていると思います。二人が移動していく空間の描き方も巧みで、景色の移り変わりが登場人物の心情の移り変わりと調和している点も印象的でした。タイトルの付け方も内容を予感させて良いと思いました。  (奥山景布子) 朗読:笹井結加(劇団Hi-T Growth )

君が猫に気づくまで。

君が猫ぼくに気づくまで。 名古屋市立若水中学校 2年 田邊広美 タイトルの行き届いた工夫が全編に効いている素敵な作品です。透明感があり、かつ謎めいた雰囲気の書き方も上手いです。ジェンダーやセクシュアリティが不明なままで進む、二者のやりとりが優しく、読む人の想像力を刺激する作品になっています。  (奥山景布子) 朗読:中田裕子

私の弟

私の弟 名古屋市立若水中学校 3年 安田瑛理 差別のテーマをリアリズムでなく、弟が猿になるというファンタジーの形で書くというアイディアが新鮮で斬新でした。重いテーマをさわやかに、かつ共感を持つことができる内容に仕上げています。姉弟愛の描き方も押しつけがましさがなく、読む人の共感を得られやすい作品だと思います。 (奥山景布子) 朗読:松本広子(劇団劇座)

あのときのエール

あのときのエール 国立大学法人愛知教育大学附属名古屋中学校 2年 秀島美羽 少ない文字数で、回想シーンを挟む構造がよく考えられていて、うまくストーリーを展開していると思います。ハンドクリームや小銭といった小物の使い方も巧みで、とても読みやすく、感情の起伏もあり楽しく読める物語です。主人公の不安な気持ち、最後でホッとする気持ちも、よく伝わる作品でした。 (奥山景布子) 朗読:川本麻里那(劇団あおきりみかん)