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ママと私のわかりっこ

春日井市立篠木小学校 3年
藤田美良
読み終わった後はとても楽しく、優しい気持ちになれました。私とママのやりとりから、仲の良さや大人びた私が伝わってきます。体が入れ替わった理由や、運転できる理由、会社に迷わず着いたり仕事もきちんとこなせるのはなんで?と思いますが、それらを吹き飛ばしてしまうテンポと面白さがいいですね。
(ながおたくま)

「ただいま~。」
 ママが会社から帰ってきました。
「おかえりなさい。」
 私が言うと、ママは、ヨギボーにたおれこみました。
「つかれた~、もう何もしたくなーい。」
「マッサージしようか?」
「ぜひお願いします。」
 私はママが大好きです。
 私の言う通り、ママは、たたみの上にあおむけになりました。
 私は、すぐに、ママに全身マッサージをしました。
 まず、頭を。ママは、「なんて気持ちいいの?」って言ってくれました。私は、ますますやる気が出てきました。
 それから、頭の次に手と背中をやりました。手の平のコツは、お父さん指と、お母さん指で、下から上へ、上から下へとやっていくのがコツです。
 次に、背中をやりました。足までやっているうちに、気持ちよくて、ねてしまいました。「私のおかげなんだよ、かんしゃしてね、ママ。」小声で言いました。
 次の日の朝、私は、目がさめると、何か変なことに気がつきました。「あれっ、体が大きいぞ。」かがみを見ると、何と私が、ママになっていました。びっくりして、気ぜつしてしまいそうになりました。ママも朝起きると、びっくりしていました。ママの体は、小さくなって、私の体になってしまいました。
 「これじゃ私、今日お仕事いけないわ。」
ママがそう言ったので、私が代わりに行くことにしました。ちょうど土曜日だったので、学校はないので「ママ、休んでてえ!」と言って私は、少しうれしい気持ちになりました。でも少し不安でした。
「あっっ、車運転できないじゃん。」と思いました。でもためしにやってみると、なぜか運転ができました。「まぁ、いっか。」と思いながら行きました。
 お仕事場に着くと、ママの席が分からないので、少しまよいました。
 それから六時間たつと、学校とまちがえて帰りそうになりました。
「あっっ、そうだ。ママになったんだからまだ帰らないんだった。」
 やっと帰る時間がくると、いつものママのようにくたくたになってしまいました。
「ママって、いつもこんなに大変なんだな。」ということが分かりました。家へ帰ると、ママが「おつかれさま。」と言ってくれました。ついつい、「マッサージして!」とママの口ぐせで言ってしまいました。ママが「よろこんで!」と言ってくれました。ママにマッサージをしてもらいました。何と気持ちいいんでしょう。私は、その時、世界で一番気持ちのいいマッサージだと思いました。
 次の日の朝は、しっかり元にもどっていました。