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私たちは姉妹

私たちは姉妹 愛知教育大学附属名古屋小学校 5年 中田 真優 ある日、同じくらいの年頃の女の子つぼみと暮らすことになってしまった主人公のあかね。突然家族が増え、姉妹ができたことに戸惑いつつも上手くやろうとするが、ある出来事が2人の隠していた本音を引き出していきます。家族になるにはどうすればいいのか、姉妹になるには何が必要なのか、少女達の難しい心理が美しくユーモラスに書かれています。この子たちの関係はこの先ずっと大丈夫ですね。 (ながおたくま)

桜の木のもとに

桜の木のもとに 名古屋市立大坪小学校 6年 吉田 華乃 ひとりぼっちの小春と秘密の原っぱに咲く桜の木。全体的に静かな雰囲気で物語が描かれ、最後にぱあっと心が咲き誇る感じでした。あの日、小春の心に残ったお姉さんとの時間がずっとずっと色褪せる事なく覚えていてくれて嬉しい。そして自分との出会いも。まるで短い映画を見たような気がしました。お話の構成や風景描写がきれいでとても読みやすいお話です。 (ながおたくま)

父痩せ大作戦

父痩せ大作戦 名古屋市立稲永小学校 5年 小山 玄朔 「あんた、痩せなさい!」「いやだ!」そんな会話で始まる家族のお話。息子と妻の熱意に押され渋々始めたダイエットが、どんどん父を夢中にさせていく。体重の減り方やズルの仕方、家族のやり取りがとてもリアルに書かれています。嬉しいのは息子が父の体重が増えないように願うところ。ダイエットのおかげで親子の仲がより深まっていく様子が読んでいてとても微笑ましくなりました。 (ながおたくま)

クレーンゲームの私

クレーンゲームの私 春日井市立篠木小学校 4年 藤田 美良 クレーンゲームが大好きな主人公。いつものようにお金をたくさん使って遊んでいると、突然自分がクレーンゲームになってしまいました。とても斬新な発想です。景品を取るためにがんばってる女の子を応援するクレーン。最後に書かれた一言が大きな謎を呼ぶ、ちょっと不気味で面白いお話でした。ゲームセンターは夢の国?お金の国?それとも、、、。気になりますね。 (ながおたくま)

サンタのおみやげ

サンタのおみやげ 名古屋市立植田北小学校 3年 大口 弥乃里 クリスマスはサンタにとってあまり嬉しくない日。なぜなら誰にもお礼を言ってもらえないから。とても素敵な発想です。そんなサンタを待っていたのは、子供たちからのプレゼントとお手紙。嬉しいですよね。それで終わるのかと思ったら、その喜びを奥さんにも届けようとするサンタ。世界中が思いやりと優しさにあふれるクリスマスの日を感じます。みんなが笑顔になるお話でした。 (ながおたくま)

ベリーの森

ベリーの森 名古屋市立日比津中学校 2年 黒川 琴子 今の時代にぴったりのすばらしい作品。動物を守るべきか、人間が安全にくらすためには動物を傷つけてもしかたないといえるのか、正義とはなにか?という重いテーマでありながら、森の自然描写も美しく、さわやかな風がふいてくるような作品になっています。その上、母と娘の関係の描写もうまいし、ネットでの匿名の非難の問題も絡めて、現代のいろいろな問題点を浮き彫りにした意欲的な時代性のある作品です。 (藤 真知子)

金棒泥棒

金棒泥棒 名古屋市立長良中学校 1年 髙倉 紘希 最初の数行で読者の興味をつかんで離さない奇想天外な設定です。タイトルもですが、おじいさんが金棒を泥棒してしまうという新鮮で斬新なはじまりでありながら、淡々とユーモラスに描いていくので、おもわず引き込まれて読んでしまいます。おじいさんや鬼の心情がよく伝わるので、面白さが格別です。べつのお話だという「桃太郎」も独自の視点で書かれた作品をぜひ読んでみたいと思わせました。 (藤 真知子)

マイクロムーン

マイクロムーン 名古屋市立長良中学校 2年 坪川 凛太 情景描写がすばらしく、映画を見たような気分になりました。宇宙船の絵であふれた子供部屋で月へのあこがれを、暗い何もない部屋で夢を失ったきもちを描き、その暗い場面から一転、月に行きたいという夢を思い出した瞬間の夜空、そして、夢が心からあふれ出て光り輝く宇宙にときはなたれる瞬間、どの場面も生き生きと絵のイメージが浮かび、特に最後はまぶしいほどに輝く幻想的な描写で、感動的でした。 (藤 真知子)

花言葉

花言葉 名古屋市立長良中学校 1年 谷 理依音 二人の女の子の心情が細やかに描かれている、やさしく美しい癒しの物語で、心をうたれました。友達を亡くした二人の女の子のそれぞれの悲しみやつらさを、乗り越えて生きていこうとする姿が何度読んでも感動的です。悲しみやつらさを癒すのは、同情し慰められることではなく、支えあうことによって乗り越えていくことだという力強さがあり、花も女の子たちを花言葉で支えるというのが印象的でした。 (藤 真知子)

カメラを抱えた

カメラを抱えた 岡崎市立福岡中学校 3年 仲 陽菜子 写真に夢中になる気持ちが生き生きと描かれていて、すばらしい青春ドラマとなっています。ダンスの練習に夢中になるみんなを白けて見ていた主人公が、その写真をとるうちに、よりよいものをとりたいと夢中になっていくのですが、読者まで夢中になる楽しさを満喫できる作品です。構成も主人公の心理描写も巧みで、心の成長もよく伝わってきます。 (藤 真知子)