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パパはようせい

名古屋市立楠西小学校 2年
祖父江 花
こんな主人公しゅじんこうおんながいたらパパはメロメロですね。そして学校がっこう先生せんせいやさしいキャラクターも印象的いんしょうてきです。会話かいわにリアリティがかんじられ、主人公しゅじんこう気持きもちのうつわりもつたわるものがありました。んでいてしあわせな気持きもちがあふれてくる作品さくひんです。
 ある日、パパがわたしにこっそりおしえてくれた。
「あのね、パパはようせいなんだよ。」
「パパは人間のおじさんでしょ?」
「ようせいのおじさんの王子なんだよ。」
ほんとうかな。
「ようせいなのにどうしてここにいるの。」
「ママといっしょにいたかったからだよ。」
「王子さまなのに、ようせいの国にかえらなくてもいいの?」
「夜にはかえっているよ。」
「じゃあわたしもつれて行ってくれない?」
「すごくおそい時間だから、おきていられないよ。」パパはそう言って、わたしはいつもつれて行ってもらえない。
 ようせいはほんとうにいるのかな。
 先生に聞いてみた。
「先生、ようせいはいると思う?」
「先生はまだ見たことはないけれど、いるかもしれないね。」
「わたしのパパがね、ようせいなんだって言うんだけどほんとうかな?」
「じゃあ先生、これからは、ようせいを見たことあるよって言えるね。」
「そうだね、でもほかの人にはひみつだよ。たくさんの人にしられると、ようせいの国にかえらないといけないんだって。」
先生は言った。「ひみつね。」
 今日、パパはちゃんとかえってくるかな?
先生に、話しちゃったけどだいじょうぶかな。
「ただいま。」
「おかえりなさい、パパ大すき。」
「パパも大すきだよ。」
 わたしのパパが、ようせいのおじさんの王子なのはひみつだよ。