くもひとつ見えない空に一ぴきのりゅうがとんでいました。りゅうはくもを作るれんしゅうをしていました。なんどやってもくもはすぐにきえてしまいます。すると、下のほうから、﹁だいじょうぶよ。﹂と声がしました。りゅうはだれだろうと思いました。﹁わたしたちです。﹂という声とともに三人のようせいたちがあらわれました。ようせいたちは、青色、ちゃ色、黄色でした。ようせいたちはりゅうがくもを作れるように一りんのユリの花をりゅうにわたしました。﹁このお花をだいじにすれば、きっとできるようになりますよ。﹂ようせいたちはそういった後、さって行きました。 りゅうは、ようせいたちが言っていたとおり、ユリの花をだいじにしました。そして、来る日も来る日もれんしゅうをかさねました。でも、できるようになりません。りゅうはそのユリの花に話しかけてみました。﹁どうしてできるようにならないんだろう。﹂するとユリが光り出しました。りゅうはびっくりしましたが、その光はがんばれと言っているように思えました。 りゅうの心に火がつきました。りゅうは今ならできるかもと思いました。いつもはすぐにきえてしまうくもが、一分たってもきえな
くてのれるような大きさになりました。りゅうはくもにのり、﹁できた丨!﹂と大きな声でさけびました。すると、どこからか、﹁やったね。﹂とようせいたちの声が聞こえたような気がしました。