0%
Preloader image

ちきゅうからのおくりもの

蟹江町立須西小学校 2年
佐藤 花香
広い広い宇宙のはなしの構想がすばらしいです。大きなめぐみのクリスマスツリーが見えてきました。せんそうのない町づくりをはなしの中にとじ込めるのは大変なことですが、地球をひとつの人格としてストーリーを作っているところがよいですね。
 もう少し長くすればもっと完成度は高くなるでしょうね。でも、原稿用紙2枚でまとめるのも、ひとつの練習なので、声に出して何度も読んでみて文章をチェックしてください。
(増田喜昭)
 むかしむかし、まい日あらそって、食べものをうばおうとせんそうばかりしている町がありました。その町はせんそうがにがてでした。だからいつもまけてしまいます。町のリーダーは今日も食べもののためにせんそうをすることにしました。しかしむこうの町もよわく、まったくけっちゃくがつきませんでした。そのせんそうを見まもっていたちきゅうが、「もうせんそうをやめてくれないのなら、めぐみのクリスマスツリーをたてるしかないな。」と言いました。土せいや金せいが、「それしかほうほうはないなら、ぼくたちで作ろう。」と言いました。たしかに、とうなずきながらみんなは聞いていました。なかまの一人が、「作るのはいいけど、きれいな形に作るのはむずかしいよ。」と言うと、ちきゅうが、「そんなことはかんたんさ。ようがんに形を作ってもらえばいいんだよ。そしてそれにライトやかざりをつければいいのだから。」とこたえました。
ちきゅうの中心にクリスマスツリーはたてられました。それはとてつもなく大きくて、どこの町からもしっかり見えました。ピカピカの黄金で、キラキラした石がたくさんついています。ツリーを見ようと山のてっぺんに来たその町の人びとは、「やっぱり食べものがなくてもせんそうをしてはいけない。なかよく分けあって生かつすればよいのか。」と思いました。
 そしてなん日かたちました。町のようすを見ると、どこもたのしくへいわにくらしています。ちきゅうはほっとしました。町のリーダーがまたツリーを見ようと山にのぼったけれど、もうそこにはツリーはありませんでした。そしてやっとわかったのです。「あのクリスマスツリーはぼくたちがせんそうをやめて、へいわにくらしてほしいというちきゅうの思いだったんだ。」町のリーダーはそのことをありがたく思いました。