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ポケットのたからものがうごきだす

名古屋市立小幡小学校 2年
西名 めい
 ポケットの中にものが入ったまま、せんたくしてしまうことがよくありますね。でも、ポケット家ぞくの
おかげで、ポケットの中のものがTシャツの絵がらになる。なんとすてきなアイディアでしょう。いつもぷんぷんしているママも「あらまあ、なんてすてきなこと」とよろこんでいるのもよいですね。
 ふしぎなTシャツがどんどんふえていく、いいおわりかたでした。
(増田喜昭)
 わたしは小学校2年生。弟は年長さんで、5さいです。弟はいつもズボンのポケットに、いろんなものをつめこみます。
「つるつるの石、すべすべしているよ!」
「このシール、キラキラしているから、ぼくのだいすきなたからものなの!」
でも、そのままズボンをせんたくきに入れるから、ママはいつもぷんぷんしています。
「ズボンのポケットの中を見てから入れてって言っているでしょ!」
 ある朝に、びっくりすることがおきました。
 ママがせんたくがおわり、わたしはお手つだいでようふくをせんたくきの中からとり出すと、
「えーなにこれ?」
Tシャツに、石やシール、小さなミニカーが、にこにこえがおでならんでいたのです。絵がらができあがっていたのです。ママもせんたくものをほしながら、
「あれ?このTシャツもってたかしら?」
と、ふしぎな顔をしました。
 そのとき、せんたくきの中から、コンコン、コンコンコンと音がしました。ママとわたしが中をのぞいてみると、なんとその中に、小さな「ポケットの家ぞく」がでてきたのです。
「こんにちは!。ぼくたち、ポケットにすんでいるおともだち。」
すべすべ石くんがとつぜんひかって、虫さんが羽をバタバタさせました。
「まいにちせんたくされているうちに、なかよしになって、家ぞくになったんだ~!」
 ママはおどろいた声で言いました。
「あらまあ、なんてすてきなこと。」
それからというもの、弟は、わざとポケットにたからものを入れて、せんたくしてもらいます。
「きょうは、はっぱを入れたよ、あしたはおもちゃのでんしゃ。」
 そしてせんたくのたびに、ふしぎなTシャツが、1まい1まいふえていくのでした。